4.タジキスタンの人々(I)

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タジキスタンへは仕事で出かけたので、自由時間は限定されておりました。
ですので、一般の人々との交流と言っても、かなり皮相的なものでした。
でも、少しでも空き時間が生ずれば、できるだけ外を歩き、写真を撮りました。

(写真はクリックするとサイズが大きくなります。)

ドゥシャンベの町はのどかな雰囲気がしました。ただし、人が多く集まるような場所や、大通りでは物乞いの人がよく目につきました。
両替所、レストランの出入り口、スーパーマーケットの入り口、道端などで手を差し出して、物乞いをしていました。
中には、信号機のある十字路付近で、信号が赤になり、車が停まると、車へ寄ってきました。
タジキスタンは他の中央アジア諸国に比べると、その数がかなり多いような印象を受けました。

街道でのスイカやメロンの販売

中央アジアの夏の風物詩と言えば、街道で見かけるスイカやメロンの売買ではないでしょうか。良く熟し、大きめのスイカやメロンが一個一ドル程度で、日本で買うよりは断然お買い得です。売っている人は、子供からおばあさんまで女性が多く、男性は収穫と運搬、女性は販売と分業になっているようでした。
乗っていた車のドライバーが買っていましたが、ドライバーは案外しぶとく値切っていました。
この場所ではスイカやメロンの他に、トマト、ニンニク、キュウリなども並んでいました。
陽の当たる場所では40度を超えていたと思いますが、暑さに負けず頑張っていました。

公務員研修

僕らが宿泊中のホテルの広間に公務員の方々が集まり、研修会が行われていました。その公務員の方々が、庭へ出て車座になり、フォークダンスかゲームのような事をしていました。これもチームワークを良くするための研修プログラムなのでしょうか。かなり和気藹々とした雰囲気でした。

水泳ぎ

貯水池のような大きな湖で子供たちが泳いでいました。よく見ると、水着を身につけている子は皆無で、みんな素っ裸でした。
遠い昔の子供時代、僕もどこかで、こんな風景の中にいたような記憶があります。

通関

多数の女性が袋を持って、通関事務所前に並んでいました。ソ連時代は国境らしい国境も無かったはずで、そんな状況が何十年も続くと、国境付近の住民は、ウズベキスタンとタジキスタンの双方に親戚や兄弟がいる人も多いと思います。そして、国境ができると、国境を行き来し、商売を始める人が出てくるし、担ぎ屋も登場すると思います。ここの通関事務所は、毎回多数の女性が並んでいました。うんざり顔はしていましたが、炎天下の中で、誰一人文句も言わず、黙って並んでいました。タジキスタンからウズベキスタンへ、そしてウズベキスタンからタジキスタンへ出入りする際の、ウズベキスタン側の通関は悪名が高いです。スーツケースを開け、中を細かく点検し、持ち金を全て数え、時にはDVDに難癖を付けて没収しようとする場合もあります。忍耐が必要な場所です。
ヤングマン

公園で若者の一団が植林をしたり、水路のゴミを取ったりしていました。高校生ぐらいのグループの奉仕活動のようでした。働いている姿を撮りたかったのですが、カメラを向けると、身構えられてしまい、みんな寄ってきて、集合写真になってしまいました。
彼らは国の将来を背負う若者であり、何だか頼もしく見えました。時間があれば、彼らの将来の夢などを聞きたいところでした。

若い女性

公園の中で出会った若い女性グループです。タジキスタンのイスラムの戒律は厳しくなさそうで、ドゥシャンベでは顔を隠している女性はほとんど見かけませんでした。ほとんどの女性は民族服を着ていますが、日差しの強いタジキスタンでは、薄い布地のこの民族服のほうが気候に合っているような気がします。

バス停にて

通りかかったバス停の風景ですが、何だかとても和やかな、くつろいだ雰囲気に見えました。70万人近い都会と言うよりも、小さな田舎のバス停のような感じがしました。
坊や

公園で見かけた坊やです。目がパッチリして可愛い坊やでした。

若い女性

写真を撮る前に、許可をいただいてカメラを向けましたが、撮った後で、聞かれました。
「仕上がりは何日でしょうか?」
「一枚幾らでしょうか?」
どうやら僕をプロの写真屋と勘違いしていた事がわかりました。
そう言えば、観光名所などではカメラを持った写真屋さんがうろうろしています。
しかし、僕は外国人に見えなかったのでしょうか。

リハーサル

公園の中で民族楽器の生演奏をバックに、タジク民謡のような歌を歌っていました。でも、観客がほとんどおらず、そばへ近寄るのも自由でした。これは本番を控えたリハーサルのようでした。
民族楽器も歌も、なかなか上手だと思いました。

バザール

ラマダン明けの日にバザールへ行ってみました。イスラム教徒にとっては、長らく続いた断食が終わり、商売人にはかき入れ時で、ものすごい人出、混雑ぶりでした。そんな中で笑い声が目立っていた一角がありました。何が可笑しかったのかわかりませんでしたが、ラマダン明けのバザールの活気を象徴しているような笑顔でした。

刺繍

道端で刺繍し、それを売っていました。それは別に珍しい事ではなかったのですが、刺繍をしていた人が女性ではなく、体も指もごつい感じの髭を蓄えた男性でした。写真を撮っても良いかと聞いたら、きれいに撮って宣伝して欲しいと言っていました。カメラを向けたら、バラの花の刺繍を取り出し、それも彼の作品だそうで、後ろの柵に掛けたので、一緒に撮影しました。