名所旧跡から��　

サルダラパート　Сардарапат

トルコ国境に近い町、サルダラパートへ行ってきた。１９１８年にトルコ軍がアララト盆地へ侵攻
した際、このサルダラパートがトルコ軍に占領された事があった。トルコ軍はここを足場にエレヴ
ァン攻略を目論んだ。エレヴァンは現在でもアルメニアの総人口の約半分が集中しており、エレヴ
ァンの陥落はアルメニアの崩壊を意味する。アルメニア消滅の危機の前に、国民が一致団結し、戦
況を一気に変えたのがここサルダラパートの戦いだった。アルメニア全土の教会の鐘が６日間連続
で打ち鳴らされ、女も子供もトルコ兵に立ち向かったそうだ。アルメニアの戦史には国の存亡を前
にした勇猛果敢なアルメニア兵の獅子奮迅の戦いざまが記述されている。この時に打ち鳴らされた
教会の鐘がサルダラパートの巨大なモニュメントのデザインに使われていた。

（写真をクリックすると大きなサイズになります。）


Мемориал героев Сардарапатского сражения 1918 г.
サルダラパートの戦いの記念碑

高さ35mのモニュメントの上部には鐘が取り付けられ、毎日正午に鳴り響く。
記念碑の全景

サルダラパートの戦いの絵

サルダラパート博物館の展示品の一部
サルダラパート博物館の内部


ジェノサイド記念館　Мемориал жертвам геноцида

1915年から1916年にかけてトルコ国内のアルメニア人に対するジェノサイドがあった。
アルメニア側の公式発表では殺された犠牲者数が150万人に達し、80万人が難民となって
世界各国へ散っていった。
このジェノサイド以降、いまだにトルコとは外交関係が無い。


ジェノサイド記念館全景
永遠の炎

記念館内部は撮影禁止であるが一枚だけ撮った。
記念館下方のスタジアム隣に前大統領の家がある。


ジェルムーク　Дзермук

ジェルムークは自然の美しい保養地であり、サナトリュームなども多い。
ここで湧き出るミネラルウォータは良質で、旧ソ連時代、モスクワでは薬局で販売されていたそうだ。
ジェルムークはアゼルバイジャンとの戦争で、一時アゼルバイジャン領となったが、アルメニアが奪還している。



清流の流れているところがあった。
ジェルムークの入り口にアゼル側に損壊された母子像があった。下の十字架に時計がのっており、それはアルメニア地震が発生した時間を示していた。

自然の美しさは時の流れを止めてくれる。
人々はミネラルウォータを汲んでいく。無料だ。